アナボリック・ステロイドとドーピング

アナボリック・ステロイドがドーピングとして禁止薬物に追加されたのは、1976年のモントリオール・オリンピック大会からのことです。アナボリック・ステロイドを発見する方法がみつかったことによりますが、実際のところは、新種の薬物の開発と、最新の分先技術を駆使する検査機関とのイタチごっこが続いているようです。


1988年のソウル・オリンピック大会の時に、ドーピングの問題で100メートル走のベン・ジョンソン選手が、世界記録および金メダルを取り消されたのは記憶に新しいところです。


では、そもそもドーピングとはなんなのでしょうか。
もともとは南アフリカの原住民の言葉が語源になっているようで、祭礼のときに飲む強い酒のことをdopeと呼んでいたようです。もとは祭礼のときに、疲れを知らずに踊り続けたり、陶酔状態になるための工夫といして利用されていたものが、アナボリック・ステロイドのようにドーピングとして、スポーツ選手やアスリートの世界にも広まってしまったのです。

フェアプレー精神で競技するのがスポーツです。ドーピングは短期間に筋力や能力の増強をはかれる魅力を持っていますが、勝つためであれば手段を選ばないというのであれば、スポーツの本質を見失っています。
アナボリック・ステロイドのドーピングには、深刻な副作用があるという一面も見逃せません。